松雲茶会 山出 保会長は令和7年7月14日、ご逝去されました。会員一同、深く哀悼の意を表します。平成8年(1996年)、仙叟居士300年遠忌を迎えるにあたり金澤の仙叟居士邸跡(現在の稽古場・好古庵)にて金沢市と裏千家での共催で大宗匠御揮毫の石碑除幕式が行われ、この時、金沢市側は市長になってまだ間もない山出 保市長でございました。後にここが稽古場「好古庵」として始動し、平成25年(2013年)当時の除幕式の縁から、仙叟居士にこの土地をお与えになった加賀藩5代前田綱紀公(号松雲)を敬仰する「松雲茶会」を発会するにあたり山出 保翁に会長をお受けいただきました。そして、2年前の令和5年に前田綱紀公300年遠忌の年に前田家菩提寺宝円寺にて18代前田利祐様などご出席のもと冒頭、松雲茶会会長として有難いご挨拶をいただきました。そして翌年、尾山神社での300年遠忌では新らたに19代前田利宜様のもと、翁もご同席いただきました。長年、金沢市はもちろんのこと、松雲会会長としてあたたかくお導きいただき、会にご尽力いただきましたことは一同深く感謝申し上げますとともに生涯忘れることはできません。稽古場・好古庵門横に山出保翁の除幕式当時の金沢市の説明書きが掲げられています。「仙叟居士がおられたこの場所はこの地における裏千家茶道発祥の地である。」と。今後、ここを守り伝えていくことが山出保翁との縁がこれからも続いていくこと、そして、そのことが翁が上程された「金沢の気骨」ということに繋がっていくのだと想います。